働く人を知る

ロープを手に岸壁で作業する大和海翔
海を這う、 18歳の覚悟

入社1年目

クレーン作業員

大和 海翔

18歳のボクの背中にはいま、会社の誇りと、ボクを信じてくれた先輩や上司たちの信頼が乗っている…

岸壁でロープを手繰る大和海翔

「何者でもなかったボク」の漂流

半年前までのボクは、行く先を見失ったままただただ時間を潰していた。
高校を中退し、机の上の勉強には馴染めなかった。
実家のある呉市倉橋町の穏やかな海を眺めながら、「このままじゃいけん。でも、何をすればいいんじゃろう」と、焦りだけが空回りする毎日。
先の見えない暗闇のなかで、プラモデルのバイクを組み立てたり、部屋で大好きなヒップホップを聴いてはやり場のないエネルギーを燻ぶらせていた。

そんなボクの耳に飛び込んできたのが、「久栄建設の船長が、若い奴を探しとる」という知人からの話だった。
海の上の仕事? クレーン船? 想像もつかない世界だったけれど、直感があった。ここで動かなければ、ボクはずっと何者にもなれないままだ。

そうして飛び込んだ現場は、最初未知の言葉で溢れていた。

シャックル、ワイヤー、玉掛け・・・。道具の名前すら一つもわからない。
怖そうな顔をしたベテランの先輩たちに囲まれ、体中が強張った。だけど、それはボクの勝手な先入観に過ぎなかった。

「海翔、これはこうやって使うんじゃ」

先輩たちは、呆れることもなく、本当に優しく一つひとつボクの手を引くように教えてくれた。
失敗してヒヤリとする瞬間があっても、頭ごなしに怒鳴られることなんて一度もなかった。
ボクが前向きに覚えようとする限り、この海の上はどこまでも温かい場所だった。
気がつけば5ヶ月。ボクはすべての道具の形と名前を覚え、現場の呼吸に馴染み始めていた。

鋼管のそばでロープをさばく乗組員 先輩と合図を交わしながらロープを扱う大和海翔

大分、2週間の航海と「親父」の教え

入社して間もなく、大分県への県外現場が決まった。
初めての船上生活。約2週間のあいだ、ボクたちは船という運命共同体で暮らすことになった。

不安がなかったと言えば嘘になる。だけど、いざ始まってみればそれはボクにとって「居心地のいい秘密基地」のようだった。
船内には完全な個室があって、仕事が終われば誰にも邪魔されない自由な時間が待っている。
岸壁に停泊しているから、仕事終わりに船から街へ出ることもできる。船に積んできた車を走らせて、休日は先輩の運転する車で大分の街へドライブに出かけた。

何より楽しかったのは、一日の終わりにみんなで囲む食事の時間だった。
くだらない話で笑い合い、今日起きた仕事のことを振り返る。血の繋がりなんてないのに、そこには確かに「家族」の体温があった。

直属の上司である船長は、ボクにとって、まさに「もう一人の親父」みたいな存在だ。
歳はボクの実の父親と同じくらい。だけど、実の親父よりもずっと話しやすい。
仕事の合間の雑談も、メシを食っているときの何気ない会話も、ボクにとっては大切な時間だ。
そんな親父のような船長から言われた、忘れられない言葉がある。

「仕事は、やる前に考えろ」

ただ言われた通りに動くんじゃない。
作業に入る前に、どう進めるか、何が起こるか、どう対応するか・・・。
頭の中で一度、プラモデルの設計図を組み立てるように想像してから動け、という意味だった。
その教えを意識し始めてから、ボクの目は、目の前の仕事の「その先」を捉えるようになった。

青空の下、甲板で吊り荷を扱う大和海翔

目つきが変わった。看板の重さを知った。

いま、ボクの主な仕事は、巨大な消波ブロックを海へ設置していく作業だ。
クレーンで吊り上げられ、空中に浮かぶ巨大なコンクリートの塊。
それをロープ一本で誘導しながら、波の動きを読み、向きを調整し、狂いのない正しい位置へと据え付けていく。
一歩間違えれば大事故に繋がる命懸けの現場。ボクの腕一つに、チームの安全が懸かっている。

ふとクレーン船を見上げると、巨大なアームを意のままに操る先輩の姿が見える。
かっこいい。痺れるほど、かっこいいと思う。

「将来は、ボクもあのクレーンを動かしたい」

まだ上司には恥ずかしくて言えていないけれど、ボクの胸の中には、消えない明確な目標が灯っている。
そのために、いまは先輩たちのレバーの捌き方を一瞬も見逃さないよう盗み見ている。

この5か月で、ボクの周りは劇的に変わった。18歳のボクがもらう給料は、同世代と比較にならないくらい多い。
船の上の生活はほとんどお金がかからないから、驚くほど貯金ができていく。地元の友達に話せば、みんな目を丸くする。

だけど、一番変わったのはボク自身の「心」だ。
久しぶりに地元の倉橋に帰り、家族や友達に会うと口を揃えて言われる。

「海翔、目つきが変わったね」「性格が丸うなって、大人になった」と。

自分でもわかる。かつて退屈な日々を漂流していたボクはもうここにはいない。

「ボクは今、久栄建設の看板を背負って現場に立っとる。恥ずかしいことは、絶対にできん」

18歳のボクの背中にはいま、会社の誇りと、ボクを信じてくれた先輩や上司たちの信頼が乗っている。
海を渡る風を浴びながら、ボクは今日もクレーンを見上げて次のステップへ動く。未来のクレーンオペレーターになるために。

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よくある質問

様々な方によく聞かれる内容をまとめています。

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A

はい。久栄建設には74歳で勤続40年を超える社員も在籍しています。クレーン船の仕事というと体力勝負のイメージを持たれるかもしれませんが、実際にはチームで協力しながら作業を進めます。
経験を積むことで、クレーン操作や船の操船、現場管理など活躍できる領域も広がっていきます。
また、一人で仕事を抱え込むのではなく、仲間同士で支え合いながら進める仕事だからこそ、長く働き続けることができます。
技術や知識を身につけながら、長期的なキャリアを築いていける仕事です。

A

個人差はありますが、早い人で2~3年、一般的には5年程度で一通りの玉掛け作業や現場の流れを理解できるようになります。
ただし、クレーン船の仕事は資格を取ればすぐに一人前になれる仕事ではありません。
海の状況や船の動き、クレーンの特性、チームでの連携など、現場でしか学べないことがたくさんあります。
だからこそ、久栄建設では焦って一人前にするのではなく、経験を積みながら着実に成長してもらうことを大切にしています。
分からないことを素直に聞き、学び続ける姿勢があれば、必ず成長できる仕事です。

A

入社時に必須となる資格は特にありません。 業務で必要になる小型船舶免許やクレーン関連の免許、玉掛け技能講習などは、入社後に会社の支援を受けながら取得できます。
また、仕事に関係する資格であれば、本人の希望に応じて取得をサポートしています。
クレーン船の仕事は資格取得の機会が多く、働きながら専門技術を身につけられることも魅力の一つです。
普通自動車免許があればよりスムーズですが、最も大切なのは資格の有無ではなく、学ぶ意欲です。

A

はい、全く問題ありません。 久栄建設では、入社時点で特別な資格や経験は求めていません。
実際に未経験からスタートした社員も多く在籍しています。クレーン船での作業は、最初からできる人の方が少ない特殊な仕事です。
そのため、必要な資格や免許は入社後に会社負担で取得していただきます。
大切なのは経験よりも「覚えようとする姿勢」です。
分からないことを素直に聞き、自分から学ぼうとする人であれば、先輩たちがしっかりサポートします。高校を卒業したばかりの方や異業種からの転職でも安心して挑戦していただけます。

\履歴書不要!/\手ぶらでOK!/

瀬戸内の海を背にした久栄建設の社員

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