久栄建設の仕事は、少し特殊な仕事だと思います。
海の上でクレーン船に乗り、防波堤や岸壁、桟橋などをつくる。
現場監督は陸からその工事を管理する。
おそらく、これまで港湾土木という仕事を知らなかった人も多いでしょう。
だから、最初からできる人なんていません。
船のことも分からない。
クレーンのことも分からない。
現場で使われる言葉だって、最初は何を言っているのか分からないと思います。
それでいいんです。
私が大事だと思っているのは、分からないことがあった時に「分かりません」「教えてください」と自分から言えることです。
最近、高校を中退した若い社員が入ってきました。
入社するまでに何があったのか、それは私には分かりません。
でも、今の彼は一生懸命仕事を覚えようとしています。分からないことがあれば周りに聞き、教えてもらったことをやってみる。
去年入社したインドネシア人の社員たちも同じです。
「これを教えてください」「これはどうするんですか」と、自分から聞いてきます。
そういう人を見ると、周りも教えたくなるんですよ。
私は採用するときに、その人がこれまで何をしてきたかだけで判断したいとは思っていません。
高校を卒業しているとか、大学を出ているとか、港湾土木の経験があるとか、資格を持っているとか・・・。
もちろん持っていれば役に立ちますが、それだけで仕事ができるようになるわけではありません。
それよりも、入ってから覚えればいい。
必要な資格や免許も、仕事をしながら取っていけばいい。
小型船舶免許もあります。
クレーンの免許もあります。
溶接もあります。
現場監督なら施工管理技士という道もあります。
本人が「やってみたい」「取ってみたい」と言うのであれば、仕事に関係する資格については会社としてできる限り応援したいと思っています。
そして、せっかく仕事をするのであれば、昨日より今日、今日より明日、少しでもできることを増やしてほしい。
これは別に、「一生、久栄建設にいなさい」という意味ではありません。
もちろん長く働いてもらえたら嬉しいです。
でも、もし何年か先に別の道を選ぶことがあったとしても、ここで覚えたことや身につけた技術がその人の次の人生で役に立つのであれば、それでいいとも思っています。
仕事をする以上、何かを身につけてほしいんです。
久栄建設には、長年この仕事をしてきたベテランがたくさんいます。
それは会社にとって大きな財産です。
ただ、その一方で、これから10年、20年先のことを考えれば、その技術を次の世代へ渡していかなければなりません。
これは今、私たちが抱えている大きな課題です。
会社のフォロー体制だって、まだ十分ではありません。
特に船の乗組員は、船ごとに現場へ向かい、直行直帰することも多いため、私たち本社側が毎日の様子をすべて把握できているわけではありません。
船内での人間関係や若い社員の育成を、船長や現場の責任者に任せてしまっている部分もあります。
そこは会社として変えていかなければならないと思っています。
若い人に来てほしいと言いながら、昔と同じやり方のままではいけない。
若い人を採用するのであれば、会社の方も変わらなければならないと思っています。
クレーン船の仕事も決して楽な仕事ではありません。
今は瀬戸内海周辺の現場が多いので毎日家に帰れることも多いですが、遠方の仕事になれば船で生活することもあります。
過去には東日本大震災の復旧工事で東北へ行きましたし、最近では鹿児島で約2年間にわたる工事もありました。
船の上で何人かの仲間と生活する。
食堂や風呂は共同です。
毎日決まった会社へ出勤して、夕方になったら家に帰る。そういう働き方とは違います。
合う人、合わない人はいると思います。
だから、その部分まで隠して採用しようとは思っていません。
ただ、普通の会社では経験できない仕事であることも事実です。
全国の海へ行き、港をつくる。
巨大なクレーンを扱う。
資格を取り、技術を身につけ、いつかはクレーンオペレーターや船長になる。
そういう仕事に少しでも「面白そうだな」と思える人なら、一度、久栄建設を見に来てほしいと思っています。
経験がなくても構いません。
学歴に自信がなくても構いません。
最初から何でもできる人を探しているわけではありません。
分からなければ聞く。
教えてもらったらやってみる。
そして、昨日できなかったことを一つずつできるようにしていく。
そんな人と、これからの久栄建設をつくっていきたいと思っています。